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Vol.18
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| 『失われた楽園』(目覚めた遺跡) |
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小高い丘はどうやらピラミッドのようだとバロータは言った。丘は鬱蒼とした植物に覆われていて全体を見極めることは出来ないが、植物を取り除きやすいところを調べた結果、丘はかなり大きな石を積み重ねて造られていることが分かった。バロータはマヤのピラミッドと造りが似ているが、こちらの方が遥かに時代が古いようだと推測した。密生した植物をどうにかかき分けて三人は丘の上に出た。広さは30m四方といったところだろうか、植物は生えているが下の方ほどではない。ほぼ中央と思われる場所に、ツタが絡まった門のようなものが建っていた。高さ4m、幅は7m ほどで、やはり石で出来ているようだ。丘の上から西の方を望むと、太陽がだいぶ傾いていた。あと1時間ほどで日が沈むだろう。門まで行って何か確認して、いったん帰ることにする。調査の装備を整えて出直す。
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| 翌早朝から門を中心として調査を開始した。門の中は5m四方の部屋になっており、壁全体に苔やツタ類が張り付いているが、さすがに室内だけあって外ほどではなく、三人の力で何とか取り除けそうだった。壁、床天井の何処かに文字などが書いてある可能性があるので、覆っている植物を取り除いてみる。まる3日かかって何とか壁の表面を露出することが出来た。案の定、正面の壁には文字のようなものがレリーフされていた。レリーフは象形文字に違いないが、今までに見たことがないもので、強いて似てるといえばマヤのものだが、やはり全然違うものだろうとバロータは言った。東側の壁に10cm四方の穴があって、バロータの説では、春分秋分、夏至冬至いずれかの日の出を観測する穴だろうということだった。翌日はちょうど夏至の日に当たるので、日の出前に来て調査することにする。 |
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| 壁に開いた穴から少し離れて日の出を待つ。やがて紫色の空がオレンジ色に変わって太陽が昇って来た。突然壁の穴から光が差し込み、反対側の壁にオレンジ色の光の玉が現われた。さらにその光は壁にはめ込まれた石に反射して、正面の壁に刻まれた文字の一つを照らし出した。その文字は壁の右半分のほぼ中央にあり、口を半開きにした顔のように見える形をしていた。口の形は手を差し込むのにちょうどいい把手ようなへの字型をしており、忠平は面白半分に手を差し込んで手前に引っ張ってみた。するとその文字が刻まれた石が10cmほど手前に引き出てきた。それと同時に何処か床の奥の方でゴーという音がして部屋全体が細かく振動し始めた。三人は驚いて急いで部屋の外に逃げ出した。振動はすぐに収まったので、再び部屋の中を覗くと、正面の壁の手前のタタミ1畳ほどの石が、壁に向かって斜に落ち込んでいた。床に開いた穴を覗くと、急な階段が闇の中に続いていて、冷たく湿ったカビ臭い風が吹き上がってきた。三人はそれぞれ手に灯りを持ち、バロータが先頭になって階段を下り始めた。ちょうど200段下ったところでバロータが立ち止まった。一段の高さが30cmとして、およそ60m下ったことになる。階段はさらに下の方へと下っているようだったが、安全を考えていったん引き上げ、新たに装備を整え出直して来ることにした。 |
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(次回に続く!)
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| 11月3日 |
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| 今日はTシャツを着て潜っている。潜っているというよりは、浮いているほうが多いので、日焼けを防ぐ意味でTシャツを着てるのだが、オレは今、ドットアイランドが向いに見えるサウスウッドの海岸でシュノーケリングをしている。アラハレイクへ行く途中でチョット寄り道!ここは珊瑚礁が発達しているのでシュノーケリングが面白い。きのうは無防備にプカプカやっていたので日焼けで背中が痛いのだ。浅めの珊瑚礁でプカプカやっていると、水族館を見ているようで飽きないが、オレは日本でもよく見るクマノミやコバルトスズメが好きなんだが、ここには飽きるほどいる。 |
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| オレが潜水に興味を持ったのは、高校生の頃、ジャック・クストーの『沈黙の世界』というドキュメンタリー映画を観て影響されたからだった。当時、スキューバのセットなどとても手がでなかったので、シュノーケリングを始めた。神津島で潜っているときに鼓膜を破いてしまい、それ以来深くは潜れなくなってしまった。2才の頃にひどい中耳炎をやったことがあると、後でおふくろから聞かされて、鼓膜にはすでに傷があったことが分かった。 |
| オレは映画を観るとすぐに影響される。スキーはトニー・ザイラーの『黒い稲妻』だったし、オートバイは、ピーター・フォンダの『イージーライダー』だった。アランドロンとリノバンチェラの『冒険者たち』を観てヨットを始めたし、小学生の頃はテレビで『スーパーマン』を観て、風呂敷を首に結んで走り回ってた。相当に単純な奴だと自分でも思う。 |
| 若いころは、それこそ毎日のように映画を観ていたが、今はほとんど観ない。近所にないので、映画館に行くのがおっくうなのかも知れない。観たい映画はあるのだが、その気になるともう終わってしまっていることが多い。そのかわり本をよく読む。だから今は本に影響されている。最近、読んで影響されたのは、トマス・ハリスの『ハンニバル』だ。『羊たちの沈黙』も面白かったが、『ハンニバル』のほうが気に入った。映画はまだ観ていないが、オレはレクター博士を尊敬してしまい、あこがれている。そのうちに人肉を喰らうようになるかもしれない!皆さん御注意を!! |