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操船技術(Technique)
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| まず、ヨットが風で走る原理を簡単に説明しておこう。帆掛け船や昔の帆船は風上に向かって航行することは出来なかったが、ヨットはかなりの角度(風上から30度ぐらいまで)風上に向かって走ることができる。これは、帆掛け船が帆に風を受けて走るのと違って、ヨットは帆に風を流して走るからだ。三角形のセールは航空機の翼と同じ原理で、流れる風でセールに揚力(ベルヌーイの定理)が生じ、ヨットはその揚力を推進力に変えて走っている。スル−プリグ(1本マスト、2枚帆)のヨットは、前のジブセールで風を整流してメインセールに流し、より大きな揚力を生み出すようになっていて、もちろんジブセール自体も揚力を生み出している。ヨットは、セールに生じた揚力(横に働く力)を、船体や船底にあるキールの抵抗で、横の力を前進の力に変えて走っている。 従ってヨットの操船の基本は、風に対してのセールの角度の調節と舵の操作ということになる。舵の操作に関しては実際に舵を握って身につけるしかないが、習うより慣れろで、やっているうちに自然と身につく。セールの調節は、船の進行方向と風向に対してもっとも推進力を生むようにセールの角度を調節するのだが、文字で読むと分かりにくいが、ヨットに乗れば感覚的にすぐ理解できることだ。ヨットでのセールの調節は全てロープ類(シート、ハリヤードなど)を使って操作する。だから操船の基本はロープワークということになる。 |
![]() スループリグのヨット。 |
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マスト付近のロープ類。 |
ロープワーク ヨットではマストを支えるワイヤーをステー、セールを操作するロープをシート、セールを引き上げるロープをハリヤードなどと、ロープや索具も用途によって呼び名が変わるが、とりあえずここではステー以外を全て一括してロープということにする。セールの操作はロープを引いたり緩めたりして行うが、風を受けているセールにかかる力は物凄く強い。従ってすべてのロープ類は滑車(ブロック)に通して、特に力のいるものはウインチに巻いて引くことになる。セールの位置が決まったら、ロープをジャマー、ストッパー、クリートなどで固定する。ジャマーとストッパーは固定と共に即座に緩めることもできる構造になっている。 ヨットの上はロープだらけといってよい。様々な機能を持ったロープがデッキ、コックピットに並んでいる。ロープ同士が絡まっていたり余計なところに結び目が出来ていたら事故につながることもあるので、ロープ類はいつも整理整頓しておかなければならない。したがってロープワークで覚えなければならないのはロープの取り回しと結び方である。結び方に関しては本が出ているぐらいだから種類が多くあるが、基本的なものを10種類ぐらい覚えておけば用は足りるだろう。 |
![]() ウインチ、ブロック、ジャマー、 |
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コントロールラインとストッパー。 |
![]() <ロープワークの達人> |
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| ヨット関連のサイト <Sailin' Japan> |
航海術 次に航海術であるが、航海術の基本は自艇の位置を知ることである。今何処にいるかが分からないと目的地への進路が決められないからで、海の上では、陸や島が見えていればまだしも、回りに何も見えない海上は何処も同じで、位置の知りようがない。そこで航海術によって船の位置を割り出すのだ。電子機器の無い時代は、六分儀で天測をしたり、コンパスとログ(記録)を使ったデッド・レコニングで位置を割り出していたが、D・F、A・D・F、ロランなどの電子機器の出現で簡単に位置が割り出せるようになった。その後サテライト・ナビゲ−ション・システムでさらに正確な位置が出せるようになったが、今はG・P・Sの普及で誤差の無い位置が瞬時に分かるようになった。しかもG・P・Sは小型化され価格も手ごろになったので誰もが簡単に使えるようになり、他の方法は利用されなくなってしまったようだ。 最近はコンピューターを搭載することも当たり前になり、G・P・Sとの組み合わせで、機器の操作を覚えるだけで高度な航海術が習得できてしまうという時代になった。しかし電子機器には電源が必要であり、またG・P・Sのような最新機器は壊れると素人では修理しようがない。コンパスを持たずG・P・Sだけを頼りにしたアマゾン探検隊が、ジャングルの湿気でG・P・Sが壊れて遭難したという話を聞いたことがある。電子機器が使えなくなっても困らないように、在来の航海術も使えるようになっておいた方がよいだろう。 |
六分儀。 |
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| ヨットの雑誌 KAJI、オーシャンライフなどが |
![]() 各種メーター類。 |
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ギャレー(キッチン) |
生活術 日常生活をアウトドアに持ち出して楽しむのがキャンプだとすると、それを海の上に持ち出して楽しむのがヨットでのクルージングだろう。しかし違うのは、たとえ日帰りのクルージングだとしても、いったん海に出てしまうと、すべてのことをヨットの上で済ませなければならないということだ。車でのドライブだと、ドライブインに寄ったりコンビニを利用したりと、何か不足の事態が起きても他に頼ることができるが、ヨットではそういうわけにはいかない。港に戻るまでは他に頼ることは出来ないのだ。したがって出航までの準備は念入りにしなくてはいけないし、生活術といったものも充分に身に付けておかなければならない。では生活術とは何か?生きるための技術だ。大袈裟に言えばサバイバル術と言えないこともない。だから、炊事、洗濯、掃除、裁縫などという日常生活技術は当然出来て当たり前だし、気象や救急法その他色々な知識や技術も豊富に持っているべきだろう。しかしこのことはアウトドアで遊ぶ者の常識であると言えるが、海の上では他に頼ることが難しいということが、特にヨットマンが生活術をしっかりと身に付けておくべきであるという理由だ。しかしこれらの知識、技術もヨットに乗っていれば、なにが必要かが分かり、ちょっとした努力で身に付くことであるから、まずはヨットに乗ってみることである。やる気のある人は、早速クルー募集に申し込もう! |
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