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ぬいぐるみで囲まれたオーイのお部屋で目覚め、一階へ下りていくと朝食が待っていた。
昨日のレストランのチャーハンの残りだった。なんだか凄く家庭っぽくて大満足!それにしても「やはりチャーハンはタイ米に限るよなぁ〜」・・・と気分はすっかりタイ通。昨日来たばかりのくせに・・・。
タイ旅行2日目はそんなタイ米のチャーハンから始まったのであった。その後はオヤジのナビでご近所のお散歩。
なんでもオヤジはそのオヤジたちの地区一帯では見られないもっと貧しいリアルなタイを見せてくれるという。
小金持ちのオヤジ一家が住む一帯とはまた違うタイ。リアルなタイ。朝っぱらからかなり興味津々。
オヤジはオヤジの地区一帯からカギを開け塀の外に案内してくれた。
一歩塀の外に出ると全然違う光景がそこにはある。塀一枚隔てただけなのに・・・。
もちろん入り口に守衛なんかある訳がない。汚いドブ川、悪臭、家の鍵もあるんだかないんだか・・・。
身なりも持ち物も見るからに貧しい。ふきっさらしの汚い家。それが当たり前のこの一帯。
オヤジ曰く、こここそがリアルなタイらしい。タイではこういう貧しい層が大半を占めているらしい。
私が一日目に見たのはあくまで中流以上の家庭だった。俺の隣をスタスタ歩くオヤジは
この国ではとんでもないお金持ちなんだろう。ワイドテレビ、4ドアの四駆、さらに2階建てのMY HOME×3。
運転手もいる。聞くと、オヤジの子供達は通常の学校ではなく、いわゆるお坊ちゃま学校に送迎付きで通わせているらしい。
「リアルなタイ、お金持ちと貧しい人が隣同士に住むタイ・・・」
日本でもお金持ちと貧乏な人との差はあるが、ここまであからさまではない。
「これが貧富の差というやつなんだな」
それを現実に噛み締めた。
さ、そんな複雑な心境を感じつつ散歩から戻ると、オヤジは俺のためにバンコクの王宮というとっておきの観光コースを考えていてくれた。
この王宮は、タイの中心、バンコク観光の目玉、タイ旅行の観光名所NO1!その昔、王朝が開かれた時期に開発されたバンコク発祥の地でもあるらしい。
特に興味はないが、連れて行ってくれるというなら連れて行ってもらおう。
俺はオヤジとその家族一家とまたしても車に乗り込み、その王宮へと向かった。
王宮近くまで着くと、たくさんの観光客やら出店やらでごった返していた。この旅始まって以来の観光らしい観光。
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これがタイ名物トゥクトゥクだ!確かフィリピンに行った時は、これはパタパタと呼ばれていたはずだが・・・。タイの簡易タクシーってなところです。
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| 観光中の日高です。俺は何人に見えるのだろう!? |
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「わー、なんか観光地に来た気分だなあー」
なんて思いながら、ちょっとワクワク。しかし・・・。
みんなでいざ王宮入り口へ・・・向かおうとしていたところ警備員らしき人物が、我々を引きとめた。
「駄目だよー、君達!王宮入るのにそんな軽装じゃあ〜。半ズボンとかサンダルじゃあ、ここに入れてあげることは出来ないんだよ。なにせ神聖な場所だからねー。悪いけど出直してきてくれないかなあ〜」
・・・と言っている。(多分)
オヤジと子供で「そこをなんとか・・・」と反撃にでたが、警備員は決してOKとは言ってくれなかった。
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(左)王宮の入り口。ここから先は聖域とのことだ。(右)入り口周辺にあった看板。
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しかたなく我々は王宮内の見学はあきらめ、王宮周りのお店を見学することにした。
初めてのタイのお店巡り。ま、観光客用なんだろうがおやつやら串焼きやらバッグやらTシャツやらいろんなものが売っている。
ドリアンに似ている「カヌン」という果実を買い食いしてみたが、甘ったるくてそんなに美味しいものではなかった。
日本語が書かれたTシャツとかも売っている。
オヤジ曰く「この国で日本語というのはある意味ステイタスを感じられる言葉なのだ」とのこと。ほんとかなぁ?!。
ある西洋人が「大和魂」と書いてあるTシャツを着ていたが、なんか「プププ」って感じ。
出店もちょっとだけおかしい!サンダル屋では、足首から下の足つきのサンダルがたくさん。
「サンダルだけならわかるけど、足も一緒にこんな風に店先に置くのはどんなもんかな!?気持ちわるー!」
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これがその足首つきのサンダル。
実際目の前で見るとかなりおぞましいよ。
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そんなことを思いつつ、私が記念に買ったのは、謎の怪しい日本語(主にカタカナ)が書かれたロングスリーブ。発見した時は一人で大爆笑。だってこれ訳わからなすぎでしょ。
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謎のカタカナシャツ。主にカタカタでたまにひらがなが見られる。
上も下もわからないのであろう。文字が逆さまである。 |
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このロングスリーブ、お値段150バーツ(450円)。
タイではかなり高いほうだろう。・・・っていうのもタイはとにかく物価が安い。
目安としてコーラが一缶13バーツ(40円位)。まあでもこれは高いほうで、
食事なんか軽くそのあたりの屋台みたいなところでしっかり食べても20バーツ(60円)くらいだったりする。
オヤジ曰く、平均的な時給は20バーツ(60円)、一日の稼ぎは170バーツ(510円)らしい。
え!ほんと?凄すぎ!安すぎ!お金の価値観が狂うよお。
ってことは、俺が買ったロングスリーブ、冷静に考えると450円は高いなー!ま、この位ならいいか!?
さてさてそんな感じにフラフラしながら俺とオヤジ一家は次の目的地へ。
今度はデパートの屋上にあるプールでくつろぐというスケジュールだ。
ダイエーのようなごく普通のデパートだが、ある程度金銭的に余裕のある人々の来るところなんだろう。
俺もすぐさま水着に着替え、オヤジの子供達と子供用のプールでたわむれていた。
そんなこんなでふと周りの人々を見渡すと、あることに気がついた。。
お父さんもお母さんもおばあちゃんも子供もみんな「金」のネックレスをしているということだ。
最近の日本じゃ金のネックレスをしている人なんてそんなに見かけない。
「多分オヤジの家族はみんなしてなかったよなぁ・・・」
そう思ってオヤジ一家を見てみると、
「げ!してる・・・」
奥さんのユキちゃんも娘のオーイも、おまけにマリちゃんにあたってはネックレスだけではなく金の腕輪までしている。
してないのはオヤジ位だ。不思議に思ったので、すかさずオヤジに質問してみる。
「なんでみんなここにいる人は金のネックレスしてるんですか?」
「タイの人々はね、みんな見栄っ張りなんだよ。金を身につけていることはお金持ちの印みたいなもんで、ここにいるようなそこそこお金持ちの人々はみんな身に付けているんだよ。私もでっかい仕事の商談の時にはすごく大きい金をつけていくんだよ。でも首がこるから普段はしていないんだけどね」
「なるほどぉー。タイ人は見栄っ張りねー」
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オヤジの家でさりげなくとったマリちゃん。
よく見ると首と腕に金を着けているではないか! |
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なんとなく理解できるような気がする。そんな会話をしながらも、俺は親戚の子供のエムにつれられるまま、でっかい滑り台へ向かい、子供に混じって遊んでいた。周りはみんな小学生以下・・・。三十路で滑っているヤツはかなり珍しいだろう。
そんなこんなでなぜかタイ旅行でプールを満喫した後、車で移動をはじめたのだが、ここでまたちょっとしたハプニング発生!。
タイの道路にまだ慣れていない運転手のオヤジは道を間違えてしまい、渋滞しているところに横入りしようとした。
かなりの渋滞だったし、まーどう見ても違反だった訳だがその時、前方からおまわりさんが登場!
「はいー、免許書見せてー」
(奥さんのユキちゃんがすぐさま対応する)
「すみませんー」
「違反だよー。いけないねー」
ここまでは日本と同じ。そこで奥さんの作戦。
「オカネアゲレバダイジョブヨ」
そんな訳ないと思いつつ・・・オヤジはユキちゃんの言うとおり「すみません」と言いながら1000バーツものお金をさりげなく渡そうとする。
するとおまわりさんは、「NONONO!」とジェスチャー付きで対応。ユキちゃんのワイロ作戦は失敗・・・。
・・・かのように見えた。するとその時!そのおまわりさんは免許をオヤジに返すふりをしながら、
袖の下に1000バーツをしまい込んでいるではないか。あの「NONONO!」とジェスチャーはカモフラージュだったらしい。
あまりにも一瞬の出来事に、俺はあっけにとられたが
その直後、車はそのおまわりさんの誘導によりスムーズに車線に合流し進んでいった。
1000バーツ・・・。日本でいうと大体3000円位だがバンコクでいうととてつもない大金である。
1日の稼ぎは170バーツ(510円)だから、日本では数万円の価値はあるだろう。
どんな理由にせよ、パッとそんな金が出るこのオヤジ一家はやはり金持ち・・・。
っていうか、そんなことよりおまわりさんが・・・。国家公務員の厳粛なはずのおまわりさんが・・・。
お金ってスゴイんだなー。っていうか、この国では何でもありだ。
そんなことがありつつも、オヤジ一家は何事もなかったように車を走らせている。
今度はでっかい食品スーパーで買出しのようだ。どの国でもそうだが街のスーパーを見るとその国の文化がわかるもんだが、天然記念物のカブトガニが普通に売ってたのにはビビった!こんなのどうやって食うんだろう???
そして探していた東南アジアの特産物「ドリアン」も発見!(100バーツ位だったかなー!タイにしてはかなり高い)
オヤジの家に帰ってからのおやつにと購入した。そんなこんなしていると子供達はジュースをゴクゴク飲みだした。
まだ清算前、買い物途中にである。勝手に栓を開け飲むのである。
日本ではまずこんな状況考えられない。でもよく考えてみると「お金はちゃんと帰りにレジで清算するわけだから・・・」
問題はないはずだ。「そうだよなー!問題ないんだよなー」なんて本気で思ってしまう。
やはりなんだか常識が麻痺してくる。
こんなことの連続だからタイってなんだか面白い、っていうかスゴイ国だ!。
スーパーに寄ったのだから、今夜は奥さんのユキちゃんのタイの手料理だろう!
と期待していたのだが、車はまたしてもレストランへ。
ユキちゃん曰く
「ウチイッテモナンモタベルモノナイヨ!」
・・・とのことだが、さっきスーパーであれだけ買出ししていたのは、一体なんだったんだろう。
ま、タイ風のお正月もあさってに迫っているし、久々に日本から王様(オヤジ)が来た事だし家事もサボりたいのだろう。
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今日の夕食はこんな感じ。 |
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・・・ということで、コテコテのタイレストランで相変わらず辛い夕食を済ませ、家路に着き、デザートのドリアンを食べながら次の日の計画を練った。(ちなみにこのドリアンはそんなうまくなかった!)
とにかく今回の旅行は前回のモロッコスペインの3ヶ月の様に長〜くないのだ。
たったの3泊5日。既に2日間はこの一家と過ごしているので、俺に残されているのは、後たったの2日間位しかない。
しばらくどうしようか考えたが、一人旅を満喫しよう!ということで、次の日はバンコクから南へ80キロ位南に行ったところにある海沿いの街「パタヤー」というリゾートに行くことに決めた。
残された日数を考えるとちょっと遠出になるが、そんなに興味のない寺とかを見るよりもリフレッシュ出来るだろう。
「明日はパタヤーに行きます!」とオヤジに伝えると、明日は大みそかでユキちゃんの実家に行くので、パタヤーまで車で送ってくれるという。なんていいオヤジなんだ!ほんとこのオヤジにはお世話になりっぱなしだ。
・・・ということで、俺はその日もタイの13歳の女の子「オーイ」のぬいぐるみに囲まれたお部屋安らかに眠った。
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