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いきなりの成田でのオヤジとの出会い、そしてバンコクでのお出迎え。
俺の変なバンコク旅行はこうして始まったわけだが、それにしてもバンコクは大都会だった。
以前、バンコクの空港周辺を観光した時も都会だと思ったが、
そのオヤジの高級4ドアワゴンの窓越しに見えるバンコク中心部はさらに大都会!
高級車は至るところに見られ、しかもどれもピカピカ!渋滞も激しいし、パっと見、東京となんら変わりはない。なんかタイっていうと貧乏で汚い国のイメージがあったので、ちょっと拍子抜けした感があった。

そんなバンコクの街を通りすぎること、およそ30分。やっとオヤジの家近くに到着した。
「どんな豪邸なんだろう!?」と興味津々で訪れたそのオヤジの家は、思ったよりは通常の家だった。
・・・といっても、オヤジの家があるその地区一帯は住居者以外は基本的に立ち入り禁止、その地区一帯の入り口には専用のガードマンが常駐している。東京でいう足立、荒川あたりのあたりの下町っぽい土地に位置するらしい。
「あんまり豪邸だと外国人ということもあり、ねたまれるから…」ということらしいが話を聞くと、この地区に家は3つあるらしい。それもそのはず、一戸300万円!「え、やすぅー…」。
普通の家とは言っても、あくまでも日本基準で見て普通ということ。ワイドテレビがあり、豪華なコンポ、カラオケセットまである。タイではお金持ちじゃないとこんなもの持てるわけがない。
外からの見た目は、良くその辺の角にある「〇×商店」ってな感じ。

その「〇×商店」とオヤジ
これがその成田空港で俺をナンパしたオヤジだ!。結構おじいさんでしょ。
ちなみに雑貨店の置くには国王らしき人物の写真が飾られている。

ティッシュ、洗剤などの生活雑貨関係、そしておやつ、食品、ジュースなどの食料品までいろんなものが売っていた。
日本の商店より乏しい商品のラインナップに「これではあまり儲けがないだろう…」と思ったが、こんなものでも十分家族が一ヶ月暮らしていけるらしい。

ま、そんなこんなでこのオヤジの家族環境を今一度おさらいしておこう。

まずオヤジこと杉本さん。彼は列記とした日本人で中古車販売からタイの観光まで手広くビジネスをやっているオヤジ。
そしてその奥さんというか愛人が「ワンパン」。日本名は「ユキちゃん」。
オヤジはユキちゃんが日本に出稼ぎに来ている時に口説いた?!らしい。ちなみにこのユキちゃん、歳は28歳。オヤジは63歳…。おいおい…。このユキちゃんは離婚暦有りのバツ一!昔の旦那との子供が一人いる。
娘の名は「オーイ」。現在13歳で、こちらは列記としたタイ人。
そして杉本さんとユキちゃんの間に出来た子が、「アップ」ことマリちゃん。
もちろんハーフということになるが、1歳半でメチャメチャかわいい。
そんでこの時期(タイのお正月みたいなもの)だけ、遊びに来ていたのがユキちゃんのお姉さんの息子「エム」。10歳位だろう。オヤジの家庭に比べ、エムの家庭は想像を絶するほどの貧乏らしい。
(といいつつ、オヤジと出会う前はユキちゃんの家庭も同じ位貧乏だったらしいが…)





これが杉本さん一家
左から長女オーイ、杉本さん、
奥さんのユキちゃん、
赤ちゃんのマリちゃん、いとこのエム
子供達と記念撮影!
すっかり溶けこんでしまいました。

最初この家族環境を理解するのにかなり苦しんだもんだ。なにせこのオヤジは家族で話をする時、全部日本語!

「ユキちゃん、洗濯はもう大丈夫か?」

奥さんは日本に住んでいたので、それなりに日本語でのコミュニケーションがとれる。

「アー、ダイジョブヨ。モンダイナイヨ」

そして子供にも日本語。1歳半のマリちゃんにも・・・

「マリ介、ほら元気か!ご飯食べるか!」…みたいな感じ。

日本から莫大のお金を持ってきてくれるこのオヤジは、ここでは「この人の言うことは絶対的!」・・・という感じにほぼ王様のような存在に見える。

こんな感じの日本&タイが絡みまくった家庭なんで、近所の評判が気になるところである。
ユキちゃんはどう見てもオヤジ(日本人)の愛人。家を買ってもらって子供までいる。

しかーし、ここは日本ではなかった。評判とか噂とかそんなの気にするほうが馬鹿らしい。
なんと同じ様な家庭環境の家がこの地区一帯にはゴロゴロしていた。
隣の隣はチャイニーズの愛人の家(もっともそのチャニーズは何か問題を起こしたらしく数ヶ月前に強制送還されたらしい…)。そしてその隣はイギリス人と愛人の家。一年に数回そのイギリス人はタイに来て奥さんと子供をかわいがる。さらに奥さんは二人目を妊娠中。
・・・てな感じ。愛人は愛人同士で近所付き合い。そしてノーマルな家庭とも普通に「お宅はいいわねー。お金持ちで〜」なんて会話がなされ、時には羨ましがられることもある。
ホントかどうかはわからんが、先進国の人との結婚はどんな形にせよタイ人にとってはステイタスだったりもするらしい」。

「おいおい!なんだここは!日本の常識が全く通用しないぞ。人間って…、生活って…、結婚って…、幸せって…、なんなんだあー!」

俺はそんなタイでの常識が理解出来ず、しばらくは頭を抱え込んでいた。
…がそんなこと考えてもしょうがない国・・・それがタイであり、そんなタイという国に俺はいるのであった。

そんなこんなでその後、オヤジの家で普通にシャワーを浴び、子供と遊んでるとどっか外に食事に出かけるらしい。
なんかお世話になりっぱなしだな!と思いつつ、気が付くと車に揺られている。
タイのファミレスといった感じであろうか。車で3分、観光客では全く見つけられないようないかにも「タイ!」って感じの食堂に着いた。どの席も家族でごった返している。
「ま、とりあえずビール…」って感じにビールをオーダー。タイのオーソドックスな「SINGHA」っていうやつらしい。
現地の人はコップに氷を入れて、それにビールをついで飲むらしい。
「剛に入っては剛に従え」ってことで、氷入りタイビールを飲んでみた。
氷入りなので、少々水っぽい。ビールの味は多少苦め・・・。でもビールの味はする。全然問題ないっしょ!

タイビール。やっぱどこにいようが俺にビールは欠かせない!「SINGHA」は少々高めの代物らしい。

料理のほうはというと、さすがに辛い料理が多い!観光客向けのレストランや日本にあるようなタイ料理店は、辛さを調節しているらしいが、ここはホントの現地のタイ人が来る飾りっけのないお店である。
俺は決して辛いものが苦手と言う訳ではない(むしろ辛党)だが、いきなり着いてそうそう激辛タイ料理の洗礼を受けることになった。
ここで素朴な疑問!「タイの人達はなんでここまで料理を辛くするのだろう?」
出てきた料理は、鳥肉やら魚やら海老やらスープやらチャーハンやら素材自体は日本食と変わらない。しかしどんな調理をした後にも最終的に辛い調味料をつけている。
そんな辛いのばっかつけたらせっかくの美味しい料理がもったいないでしょ・・・って感じ。
ご存知「トムヤムクン」なんて日本で食べるのと比べ物にならない位辛い。ありゃ唐辛子スープだね。
オヤジのの子供達なんて余裕でパクついている。
あまりの辛さに俺が顔をしかめて「かっれー!!!」を連発していると、子供は笑ってこっちを見ている・・・。

「タイの人々の味覚はどうなっとるんじゃぁ!」

タイのご馳走の数々。
この後更に続々と登場してきて俺のお腹は満腹状態!それにしても辛い!

・・・と思いつつビールでその辛さを流し込もうと思ってグイ!っと一杯飲んだら、辛い食事に苦いビールで逆効果!余計口の中がヒリヒリ状態になってしまった。とほほほ。
ふと隣のオヤジを見ると机の上に何かピカ!っと光る調味料が・・・。
そ、それは・・・Oh!「醤油」ではないか!さすがのタイ通のオヤジもこの辛さにまだ慣れないらしく、外食する時は必ずこの「MY醤油」を持ち歩いているとのことだった。

たらふく食った後は車で自宅に戻り、家の前の通りで団欒タイム。オヤジと色々話していたら長女の「オーイ」が原チャリに乗り出した。

「おいおい13歳が原チャはまずいでしょ」と思いつつ見ていたが、一人だけではなく今度は1歳半のマリちゃんを前に乗っけて2ケツ状態で乗り出した。ママのユキちゃんも特に心配している様子は見られない。どうやらいつものことらしい。

ちょっと半分あきれ返ったその直後、俺は目の前にとある日本語を発見!

「み、三島ナンバー!」
「静岡の三島ナンバーがなぜこのタイに・・・、バンコクに〜!?」
「な、なんだーこの国は・・・」

これがその三島ナンバーの原チャリ!
日本のナンバーは国境を越えて活躍中!

日本の常識が通じない。我々が知る規則とか規則とかってなんなんだろう!?っていうか日本の常識ってなんだ。
なんだか頭は混乱状態!不思議な国のトシキになった状態。

でもここは東南アジアの一国「タイ」。同じアジアでも全然違う。「あ゛〜〜!」
そしてその後俺は眠った。寝たのはもちろんオヤジの家。でも泊まった部屋は、長女「オーイ」のお部屋。
13歳の女の子のぬいぐるみに囲まれた部屋。長いタイ旅行の一日目。疲れたー。とりあえず一日目は終了した。