万が一事故を起こしても困らない。最低限加入しておくべき補償内容は?

S じゃーん!見てください。私、自分で自動車保険を見積もってみたんですけど、物凄く安くなったんですよ。
  保険料は年間で3万円も安くなったんです!

 

T 保険と補償の見直しをして、保険料を安くしたんですね。どれどれ。
  おや、これはいけません。いくら保険料を安くしたいからって十分補償されない保険じゃ意味がありませんよ。

 

S え?どういうことですか?
  私なりに色々考えて、安い保険会社に乗り換えた上に、補償内容も削ったんです。
  対人は3000万円、対物は1000万円、人身傷害保険は加入せずに搭乗者傷害保険だけにしたんです。これだけあれば十分じゃないですか?

 

T 残念ながらあなたの保険だと、イザ事故を起こした時にとんでもない目にあう可能性がありますよ。

 

S そんなあ。どういうことですか?

 

T まず、対人対物賠償保険の限度額です。
  無制限じゃなくてそれぞれ限度額が設けられていますよね?

 

S そりゃそうですよ。だってそんなに沢山の賠償金を支払うケースってそんなに多くないでしょ?
  レアケースのために高い保険料を払いたくないですもの。

 

T 確かに無制限なんて必要ないって思われがちですけど、実は多額な賠償が必要になるケースってゴロゴロ転がってるんですよ。

 

S そうなんですか!!?

 

T そうです。僕が知っているだけでも沢山ありますよ。
  首都高速炎上事故の賠償金は数億円ですし、橋の上で事故を起こしてしまい、橋の架け替えが必要になったケースも1億円近い賠償が必要になっています。
  フェラーリやポルシェに追突しただけで1000万円なんて軽く超えちゃいます。
  新車を満載したキャリアカーに追突してすべての新車を賠償なんてケースもありました。

 

S えー!!恐ろしい…。

 

T それから対人賠償だって同じことです。
  小さい子供やお医者さんを死亡させてしまった場合は、賠償金は億単位になるケースがありますよ。

 

S そうなんですか…。じゃあ私がそういう事故を起こした場合はどうなるんですか?

 

T もし誰かを死亡させてしまった場合、限度額の3000万円までしか、保険からは支払われませんので、それを超えた額は自己負担となってしまいます。
  しかも、保険会社の示談交渉サービスは、支払い保険限度額までしか出来ませんので、累計支払保険金が3000万円を超えたところで、自分で交渉しなきゃならなくなります。
  自分で出来ない場合は弁護士を雇わなきゃいけませんから、その費用もさらにかかることに…

 

S ガーン!
  ぶるぶるぶる。
  対人対物は無制限にしておいた方がよさそうですね…

 

T そうですね。それに対人対物を無制限にしてもそんなに保険料は高くならないから安心してください。

 

S なあんだ。それなら無制限にしようっと!

 

T 次に気になるのは人身傷害保険です。

 

S それもなんですか?でも私自分が怪我をしても、そんなに通院しませんし…。

 

T 交通事故はそんな、軽いものだけじゃないんですよ。
 通院したくなくても通院せざるを得ない状況になるかもしれません。
 それに、もし同乗しているお子さんに怪我をさせてしまった場合、通院するな、なんて言えないですよね。

 

S そりゃそうですね。けど搭乗者傷害保険があるから大丈夫なんじゃないの?

 

T 搭乗者傷害保険は、確かに怪我を補償する保険ですが、これは治療費などが全額支払われる訳じゃなくて、1日●●円、や症状に応じて●万円といった形で支払われる保険なんです。
  だから怪我が重症だった場合には、治療費の支払いには足りなくなる可能性があるんです。
  救急車で運ばれて集中治療室に入ったら1日で軽く100万円の請求がなされることもあります。
  その点人身傷害保険の場合は、かかった治療費、通院交通費、慰謝料に休業損害まで支払われますので安心ですよ。

 

S えー!搭乗者傷害保険じゃ足りないんですね。
  けど人身傷害保険って、上限をいくらにすればいいの?これも無制限?

 

T いえいえ。
  人身傷害保険の場合は3000万円もあればいいでしょう。
  これぐらいの金額であればそこまで保険料も高くありませんよ。

 

S よかったあ。じゃあ、対人対物無制限に、人身傷害保険に加入しておけば安心なんですね。

 

T そうなりますね。
  もしそれでも少し余裕があるようだったら車両保険にも加入しておくともっと安心です。

 

S けど車両保険って保険料がいきなり高くなりそうで…。

 

T そういう場合にはエコノミータイプっていう補償の範囲が狭くなる分、保険料が安くなる保険がありますよ。

 

S 分かりました〜。もう一回見積もりしてみます。
  先生に、聞いてみて良かった。
  このままだったら安い保険料を支払ったばかりに一生支払いきれない賠償金を背負うことになるところでした!

 

T そうですね。
  自動車保険は、事故の相手への賠償という局面が強い保険ですから下手に補償を削りすぎるととんでもないことになりますからね。